10月7日(土)公開シンポジウム「久慈で見つかった恐竜時代の生き物たち」~第148回化石研究会例会

 日本古生物学会の運営する「化石研究会」第148回例会が久慈市を会場に開催されることとなり、公開シンポジウムの発表講師と講演内容が示されました。  


 北三陸久慈市の白亜紀後期久慈層群玉川層(約9,000万年前)化石発掘調査にいらしている早稲田大学国際教養学部平山廉先生よりのお知らせです。


  10月7日(土)・8日(日)の2日間の開催で、初日の7日は久慈市「福祉の村」総合福祉センター2Fで公開シンポジウムを開催、大学・博物館・地質調査会社など所属の研究者10人以上が講演し、最後に総合討論で締めくくるもので講演者には通称「平山調査団」に加わり何度も久慈に足を運んだ方もおります。また、学界の著名研究者の参加も予定されております。


  このシンポジウムは公開され、久慈市民のみならず、原則的にどなたでも聴講可能となっています。


 やさしい成果報告ではありません(笑)!? 研究者レベルの講演となりますが、これまで久慈層群玉川層の発掘調査を行ってきた、その経緯や成果を久慈市や三陸ジオパークエリアの皆様に公開還元する意義を持つものです。


 2010年以前より久慈層群の化石発掘に関わり、2012年より全国の多彩な分野の研究者、学生さん等を組織し年2回の本格的な集中調査を実施してきた通称「平山調査団」と「化石研究会」所属の会員による「恐竜時代」久慈地域についてのシンポジウムとなります。


 これまで久慈琥珀博物館「採掘体験場」周辺域からは、陸ガメの一種「アドクス」、古代ワニ(2004)、鳥盤類恐竜座骨(2008)、国内最大の翼竜の翼の一部化石(2010)、竜脚類ティタノサウルス歯化石(2012)、獣脚類コエロサウルス類左後肢指(2012)、水生爬虫類コリストデラ類の首の骨・背骨(2014~2015)、小型獣脚類ディノニコサウルス類の歯(2016)などが発見されています。


 また、カメ類化石は6種~「アドクス」「ナンシュンケンリス」など、また「スッポンモドキの仲間」は現生種と同種化石も発見されています。


 白亜紀後期アジア初、国内初という場合もあり、この種の発見について国立科学博物館の真鍋真博士は「日本の化石が恐竜の進化のジクソーパズルの中で、見つかっていないパズルになるかもしれないわけです。」と述べています。


 恐竜に限らず全ての種について、この「カギとなるパズル」発見の可能性があります。

 白亜紀後期久慈層群の生態系からすれば、多様性に富んだ新たな動植物化石発見の可能性は高いと平山教授は予測しています。

 

 久慈地域で全国組織の学会・団体が例会を開催するのは非常にまれなことです。 化石に限らず、生物・地学などなど自然科学に関心をお持ちの中高大学生・学校教職員、三陸ジオパーク関係者、一般市民のかたなど、どなたでも聴講できます。申込不要·聴講無料。


 日本の第一線研究者~若手研究者の久慈に関わる真摯な研究報告の様子を是非お確かめください。

 

*日時:10月7日(土) 

      13:30~17:40

*会場:久慈市「福祉の村」総合福祉センター 2F講堂 (久慈市旭町7-127-3) 


☆開催特別協力:久慈琥珀博物館 


 (北三陸ジオパーク推進連絡会)