170821 三陸ジオパーク認定ガイド活動~第2回

 8月21日(月)、愛知県よりガイド案内依頼のKさん、久慈地域の琥珀採掘史紹介と小袖海岸、野田村十府ヶ浦を案内しました。


 昨日までの低温長雨が一転、太平洋高気圧が復活し西から東へ移動する通常の気流の流れとなりました。朝から晴れているということが、こんなにうれしいなんて久しぶりの感覚です。


 愛知のKさん、ジオパーク巡りに興味ありで、今回は江戸後期そして太平洋戦争の戦時下、盛んに琥珀採掘がおこなわれた久慈市枝成沢地区の碁石集落に残る琥珀採掘場=くんのこほっぱ跡や案内ジオ看板などを確認していただきました。


 道路わきに残る実際のガニ穴型ホッパ入口、すり鉢状の坑口及び採掘で出るズリを捨てるための筋道などを観察していただきました。

 

 理研琥珀工業直営もあれば別会社もあり、製薬会社関与もあり、持山所有者の個人掘りなど様々な形態で採掘出荷された戦前、戦中の経営形態などなど当時の琥珀採掘で賑わった「碁石こはく村」を想像していただききました。


 そのあとは、国道45号沿い奈良·平安期の「中長内琥珀玉作り工房趾」ご案内、地域に残された謎の地名「田子沢」「玉ノ脇」「田ッ子の沢」「田子内」「玉川」~「たま」又は「ぎょく」に関連の紹介、諏訪神社の「志度の海女絵図」などについて四方山談義~。

 

 そして小袖海岸海女センターで「生うに丼」や「うにご飯」「いちご煮」を美味しくいただきながら三崎段丘を超えて南下、野田村「十府ヶ浦」に入る。


 琥珀を産する久慈層群の南端であり周辺にも琥珀採掘場跡が散在し白亜紀「カキ化石礁」の模式地で「くんのこほっぱ愛好会」設置のジオ看板にも写真紹介があることなど案内、その後米田海岸の地層観察、確認された約7000年間に渡る津波堆積物層序を紹介して帰路は道の駅に立ち寄り、久慈駅でお見送りしました。

 Kさんは、このあと久慈琥珀博物館など見学して、今日の予定完了とか❗


 愛知のKさん、ジオパークに興味を持っていただき、ガイド案内をお申し込みくださってありがとうございました。機会がございましたら、また別のジオサイト・ポイントを案内させていただきます。


*くんのこほっぱ=薫陸香(京のお香)~これがなまって「くんのこ」即ち琥珀の愛称、堀場=「ほっぱ」となります。


*白亜紀=約6,600万年~1億4,500万年前、琥珀を産する久慈層群は約6,600万年~1億50万年前の白亜紀後期に属します。

 小袖漁港「袖が浜」、海女センター屋上から、遠くに麦生岬と「海成段丘」右手に夫婦岩の「柱状節理」

 久しぶりの晴れ間、夏を惜しんで海と戯れる子供たち🐚