平成24年、25年と10回以上開催してきた「北三陸ジオ巡り」が復活しました!
三陸ジオパーク北部のジオサイト・ポイントなどを巡り、北三陸の大地の恵みや脅威を確認しながら、地域の人たちに「ジオパーク」をPRしようと実施してきた「ジオ巡り」、昨夏台風10号浸水被害や復興事業の縮減により態勢整備に時間がかかりましたが、今回第1回の実施により再スタートを切りました。
共催の久慈市さん手配バスで、28日8:30㏂久慈市役所前駐車場をスタート、長内川の滝ダムから市街地を眺望~久慈川・長内川両河川に三角状に挟まれた市街地を洪水から守るために建設された「滝ダム」の役割と石灰岩体そばにダムがあり、ダム西側上方には珪石が層をなすことなど確認しながら上流へ向かいました。
今回は、久慈市内陸の小久慈町、山根町長内川流域からスタートし、琥珀を産する久慈層群の南西方向に沿うように走るジュラ紀付加体や枕状溶岩、安家石灰岩体、石灰岩体特有のカルスト地形~ドリーネ(陥没くぼ地)鍾乳洞など、そして沿岸、平地、市街地だけで生活する人たちには分からない河川上流域の昨夏台風10号大豪雨災害の現状~大豪雨と斜面崩壊、土石流被害で河川水系流域がどう変わったかの確認、午後は市街地経由で久慈~小袖海岸めぐり、この頃雨模様となり小袖海女センター到着時には、降ったり止んだりの繰り返しでした。
せっかくの「あまちゃん」ロケーション探索でしたが、お天気には勝てません。
海女センターで昼食~ウニと帆立の炊込みご飯にフノリの味噌汁、帆立焼1枚付きでした。ウニ帆立炊込みご飯は、ほど良い旨味のさっぱりとした味わい、帆立焼きも外洋育ち、鮮度抜群のプリプリと厚い貝柱で、養殖過密産地の臭みとは違う、地元朝採りの新鮮さでした。
ペロリと炊込みご飯を平らげ帆立焼は一口で食了、もう一人分行けそうでした。
お腹を満たして、食後の再スタートは海抜200m前後の久喜段丘が盛岡藩政時代、久慈市侍浜町の「北野牧」とともに「三崎野」として藩営の牧野であったことなどを確認、三崎野段丘を下り、海女発祥の地~宇部町久喜地区から、野田村漁港脇の「野田層群」模式地~「大唐の倉」「御台場」~十府ヶ浦を眺めながら南下、米田海岸入口につく頃は雨が激しくなり米田海岸散策や「津波堆積物層序」観察は叶わぬこととなりました。
車中で、米田~玉川海岸が琥珀を産する久慈層群の南端部分で層序観察のモデルになっていることなど確認後、帰路まで時間に余裕があり急きょマンガン採掘~バラ輝石「マリンローズ」で有名な野田玉川鉱山観光坑道見学に切り替え、北三陸ジオパーク会長の梶田民夫(元野田玉川鉱山運営会社社長)の70代後半らしくないキビキビとした解説と動きに感心することしきりでした。
帰路は、道の駅のだ=北鉄⁉陸中野田駅で休憩、土地の恵みを探索し、17:00過ぎ久慈市役所前帰着~解散となりました。
今回の「ジオ巡り」18名の参加者で、北三陸ジオやジオ巡り会員および久慈市観光交流課夕向課長、観光交流課「観光海女PR隊」のヒナ娘さんも加わっていただきました。
ジオパーク認定ガイドの島川が久慈市長内渓流~山根町、野田十府ヶ浦、同じく認定ガイドの田高が久慈・小袖海岸~野田層群を案内、当会梶田会長が野田玉川鉱山観光坑道を案内しました。
参加の皆さん、どうもありがとうございました。
このジオ巡り、民間団体の活動ですが財政裏付けがなく毎回赤字状態、加えていろいろな制約に囲まれて身動き取れない部分が多いのだけれど、次回も会員向けご案内さしあげます。
会員やジオ巡り関係者の皆さん、友人知人お誘いして「ジオ巡り」を楽しみましょう。
共催の久慈市さん、後援の三陸ジオパーク推進協議会さん、久慈たたら伝承会、九戸歴史民俗の会、くんのこほっぱ愛好会の皆さん、ご協力ありがとうございました。
今後の活動へのより一層のご協力をお願いします‼
河川水系から供給された土砂・土石など、あらゆるものが海溝で再度陸側に押付けられるという気の遠くなるような億年単位のプレート運動、その産物が、いま眼の前にあるんですね⁉
「ラピスラズリー」~君はアフガンから旅してきた~⁉
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