日本最北の古代青銅鏡~北三陸久慈市「昼場沢遺跡」

 この青銅製瑞花双凰八稜鏡「線刻阿弥陀三尊像」は、久慈市総合防災公園整備事業に伴う事前調査(平成27年6月15日~12月24日)で久慈市旭町の「昼場沢遺跡」より出土したもの、10世紀後半から11世紀前半~平安時代後期のものと見られ、日本最北の出土事例となっている。


 この種の鏡像は、神仏混交の傾向の密教(天台宗・真言宗など)や山岳宗教寺院に伝世している場合が多いという。


 平安時代この頃の久慈地域は中央政権とその外縁部とされる地域の境界部に当たり、国家鎮護としての宗教具「鏡像」が出土したことは、久慈地域に何らかの国家的意思を示す機能があったことを意味するようだ。


 久慈市歴史民俗資料室では、この23日(日)まで修復の終わった古代青銅鏡を特別公開展示している。入場無料です。この機会にお確かめください。