久慈市内には久慈川、長内川、夏井川という主要河川があります。
久慈川は久慈市山形町を源流とし、長内川は久慈市山根町および山形町が源流となります。
夏井川は夏井町や洋野町大野から久慈市街地に向かって東流し、久慈川河口から久慈湾に流入しています。
また長内川は、久慈市街地の久慈市社会文化会館=アンバーホール東で久慈川に合流し河口で夏井川と一緒になり、太平洋へと注ぎます。
この長内川の支流は、大沢田川、深田沢、葛形沢、南畑沢などいくつかあるのですが、久慈市山形町小国地区から山根町小田瀬地区の北で長内川と合流する流域・流程のやや広く長い川又川があります。
昨年8月の台風10号による集中豪雨で久慈市内陸部、特に山根町・山形町は台風の通過に伴う大量の降雨・強風により木々が川に押し流され、橋げたに堆積、そこに大量の雨水・土石流が集中して、洪水・浸水被害を拡大させる一因となりました。
川又川と長内川の合流点付近では民家が浸水・自家用車なども流され、現地のおばあちゃん一人が亡くなっています。
4月に、三陸ジオパークのジオポイント川又川沿いの「枕状溶岩」を確認して来ました。
昨秋路肩が崩れたり道路の舗装が痛んだりしていたのですが、冬から春を迎え雨風雪と凍結・解凍を繰り返した路面やアスファルト舗装は、一層の路肩崩れと舗装アスファルト崩壊で無残な状態となっていました。
新年度となり、これからの修復工事に期待がかかるところです。
さて、川又川の「枕状溶岩」ですが、やはり代表的な場所の枕石が若干崩れていて、川沿いの枕状溶岩の大岩に生えていた数本の木や草など水流で根こそぎ流されツルツル状態、張り付いていた上部の枕状溶岩の形を観察するにはグッドタイミングだったのですが、まあすごいことです。
少し下流の、私が勝手に「ジョーズ岩」とよんでいる枕状溶岩は、本体も周囲の溶岩も変わりなくほっとしたところです。
ただ側の道路は舗装がほとんど剥がれてしまい、路肩も崩れて川面への傾むきが強まっています。
早いうちに「枕状溶岩」を傷めないよう配慮した修復・復旧を進めてほしいところです。
この枕状溶岩中生代三畳紀後期(約2億2千万年前頃)海底火山の爆発により、粘りの少ない熔岩が水中に噴出・冷却され次々と枕状に固まって出来たものです。
その後、はるかな時を経過しながら移動し、北部北上山地に出現したものです。
久慈地域では、石灰岩体の下部などにこの溶岩があるのですが、地表で観察できる場所は数少なく、近隣では八戸市の恵比須浜が三陸ジオパークのジオポイントとなっているだけです。
山中あるいは石灰岩体下部に眠っているのでしょうが、久慈地域で枕状溶岩を観察できる絶好のジオポイントとして大事にしてゆきたいところです。
川又川~長内川合流点手前
長内川合流点から一番近い枕状溶岩「ジョーズ」岩
舗装がほとんど剥がれ、路肩も崩れだしている。目視できる枕状溶岩をできるだけ残してほしいものです。
ジオポイントモデルの「枕状溶岩」、頭の部分や周囲の枕が崩落。
一帯が枕状溶岩~不揃い大小いろいろです。
いたこ橋
外側から中心に向かう~と言うより渦巻き状に芯に向かっている
モデル枕状溶岩脇川面の大熔岩体
草木も水流で流されツルンツルン~剥がされた?枕状溶岩の皮形?が残る。
馬渡橋にエグレあり。
馬渡集落手前の枕状溶岩周辺
馬渡集落直前
舗装も無くなり~。
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